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「ふたつよいことさてないものよ」は先日亡くなった河合隼雄先生の創作した金言だ。何かよいことがあれば同時に悪いことも考えられるという意味である。何かをよいことと思うか悪いことと思うかは本人次第であると解釈してもよいと思う。

視聴者の依頼に応える「探偵!ナイトスクープ」というバラエティ番組を見ていたら、かけっこでどうしても友だちに勝ちたいから指導してくれという小学一年生の男の子からの依頼があった。かけっこで他人に勝つことがうれしいというのは自然な感情だ。しかし、速く走れることは必ずしもよいことではない。かけっこの決勝線に猛獣がいたとしたら速く走るひとほど先にいのちを落とす。

分子生物学者の故渡辺格先生は、適者生存というか優勝劣敗ということをあまり信じていないとおっしゃっていた。その理由は、先生の友人である優秀な若者は多く戦場に行きいのちを落とした、先生はからだが弱かったので徴兵されず生き残ったからということだった。

先の「探偵!ナイトスクープ」の少年の話に戻って自分のことを顧みると、わたしは特定のだれかに何かで勝ちたいと思ったことがない。特定の試験に合格したいとか、特定の将棋の対局で勝ちたいとか思ったことはもちろんある。しかし、それは自分の技量を高めたいということであって、だれかを負かしたいというような動機ではない。田舎育ちなのでおっとりしているのだ。それがわたしのよいところであり悪いところでもあると思う(ふたつよいことさてないものよ)。

これに似た意味の既存のことわざを考えてみた。すぐに思いつくのは「人間万事塞翁が馬」だ。

人間万事塞翁が馬
Inscrutable are the ways of Heaven.
(斎藤和英大辞典)

同じように使われることわざに「禍福はあざなえる縄のごとし」もある。

禍福は糾{あざな}える縄の如し
Good and evil are strangely interwoven―“Life is a bundle of good and evil.”
(斎藤和英大辞典)


ものごとの価値はひとによって異なるという意味では、次のようなものもある。

甲の薬は乙の毒。/人によって好みは違う;《諺》
One man's meat is another man's poison.
(和英辞郎)

蓼食う虫も好き好き Tastes will differ―“There is no accounting for tastes.”
(斎藤和英大辞典)



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