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最新号の「将棋世界」の巻頭特集で先崎八段が A 級順位戦第 8 回戦のようすを書いていた。その中に次のような一節があった。

昔から、数多の棋士が大勝負を、この手口で切り抜けてきた。そして今、佐藤康光も先人達の顰に倣おうとしている。(太字は引用者)


「この手口」とは、自陣の玉将の上部に駒を多く配置して間違えにくく負けにくい陣立てをするという実戦的な勝負術のことをいっている。たしかに、故大山康晴名人や米長邦雄永世棋聖などはそういう手法を得意にしていたと思う。そして、この将棋では佐藤康光棋王棋聖も同様の手法を使って久保八段に逆転勝ちを収めた。先崎八段は、そのことを、佐藤棋王棋聖が「先人達の顰に倣った」と表現したわけだ。

先崎八段は将棋界の先輩をとても尊敬しているのかもしれないし、佐藤棋王棋聖とは同年代で親しいのかもしれないが、それでも、棋王と棋聖の二冠をもつ、現棋界を代表する超強豪棋士の佐藤康光さんのことを、先人の「顰みに倣おう」としている、と表現するのは、やはり佐藤さんに失礼な書きかたではないだろうか。また、先人の勝負術を「顰み」と表現するのも、先人に失礼なような気がする。

なお、「顰みに倣う」の意味はご存じのかたも多いと思うが、いちおう辞書の説明を紹介しておく。

せいしのひそみにならう【西施の顰(ひそ)みに倣(なら)う】
[荘子(天運)]西施が胸の病のために苦しげに眉をひそめたのを醜女が見て美しいと思い、自分もそのまねをしたが、それを見た人は気味悪がって門をとざした。いたずらに人の真似をして世の物笑いになることにいう。また、他人に見倣ってすることを謙遜していう。単に「顰みに倣う」とも。
(広辞苑 第六版)


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