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「それでは、行ってきますから」

というような言いかたは小説でも映画でもよく見る。もちろん、実生活でもよく聞くしよく使う。日本語学習者の ゆ さんが、この「から」とは何か、という疑問を ブログに書いていらっしゃった。

終助詞のようにも見えるが、わたしのもっている辞書には「から」という見出しの終助詞はない。これは「行ってきますから(よろしくね)」ということではないか。つまり、接続助詞の「から」だとわたしは思う。

ほかにこのような言いかたはないかと考えてみると次のようなものもある。

「彼はまだ若いからね」
「自分、不器用ですから」
「もういい歳なんですから」
「怒ってるからね」

これらの文は、どれも後ろに何か続けて言うこともできる。たとえば、「彼はまだ若いから、そういう言いかたしかできないんだよ」というように。しかし後ろに何か続けなくても単独の文として成立している。後半は面倒だから省略しているのではなく、あえて言わずに聞き手の想像にまかせることで、わざと余韻のある表現にしているように思われる。

とまあ、こういったことを ゆ さんのブログのコメントに書いたのだが、わたしの説明のしかたがうまくないということもあって、どうも理解してもらえなかったようだ。説明の下手なのを言い訳するわけではないが、もともと日本語を母語にしないひとにはかなりわかりにくいことだろうと思う。

これは順接の例だが、逆接の接続助詞にも似たような言いかたがある。

「そんなことはないと思っていたのだが(意外にもそうだった)」
「そのように申し上げたのですが(無駄でした)」
「いいえ、わたしのことではないのですけれどもね(それでも気になります)」

括弧内に書いたのは後に続くかもしれない気持ちの例だ。文脈によってこれとはまったく違う気持ちで言っている可能性もある。つまり、「から」にしても「が」「けれども」にしても、こういう表現はまさに日本語らしい文脈依存型の表現の 1 つなのだろう。

コメント
この記事へのコメント
口語で「じゃ、行ってくっから(ね)」というやつですよね。自然にでますが、やっぱり「だからあとはよろしく」という含意の「から」でしょうねえ。「だから夕方洗濯物取り込んどいて」とか、「だからあなたも出かけるならとじまりよろしくね」とか。英語にもこういう表現あるのでしょうか?以心伝心文化の日本語だけなのでしょうか。
2008/08/15(金) 22:43 | URL | さんでぃ #-[ 編集]
これに似た表現が英語にあるかどうかは、さんでぃさんのほうがよくご存じだろうと思いますが。
「『』の後はどうした」とは聞かないでください(笑)。
個人的な経験をいえば、ボールペンなどを手にして May I? というと相手も Sure! とかいってくれるというのはありますねえ。でも、それは単なる省略なので、ちょっと違う話かもしれませんね。

追記(2008/08/15):
英語でも If you don't mind... とか Would you please... のような言いかたをして通じることはあるでしょうけれど、なんではっきりいわないんだ、とイライラされたり、胸に一物のあるやつと思われたりしそうな気がします。さんでぃさんは外国のかたと会話されることが多いと思いますが、どう思われますか。
2008/08/15(金) 23:38 | URL | たんご屋 #Qhkulfr2[ 編集]
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