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最近は、地球は寒冷化しているという研究結果があったり、いやいや南極大陸はこの50年間温暖化し続けているとかいう研究結果があったりで、素人には何が何だかわからない。気象なんていうのは複雑系の最たるものだろうから、地球全体で見て寒冷化しているのか温暖化しているのかということでさえ、測定場所や測定方法、対象期間などによって異なった結果が出るのだろう。何が本当なのかは当の専門家もわからないのかもしれない。

複雑系のシステムがどういう入力によってどう変化していくかなんていうのは人間には把握も予測もできないので、逆にあえて恣意的に解釈したり予測したりして便宜や損得のために利用していることが多いのではないか。

たとえば麻雀。麻雀を何荘かやっていると「流れ」とか「ツキ」というようなものがあるような気がしてくる。やっている本人としては本当にあるとしか思えないほど強い現実感を覚えるのだが、実際には、ランダムに出てくる結果を人間側が勝手に都合よく解釈しているだけだ。無秩序なできごとを人間心理のくせに従って解釈しているわけで、こういうのは「ギャンブラーの錯誤」といわれる。「ギャンブラーの錯誤」というのは、たとえばコインを続けて3回投げてすべて表が出たときに、その次は裏が出る確率が高いと考えたがる心理のことだ。

それから、心霊写真のたぐい。樹木の葉が日に照らされたときにできる模様にヒトの顔を見る。あるいは、火星の山とそこにできた影をヒトの顔のかたちに認識する。これらも、ランダムなものの中に意味を読み取ろうとするという意味で同じような現象だ。もっとも、これらは、もののかたちを人間の顔と認識しようとする脳の性質が大きな原因になっていると思うが。

あるいは、占いや心理テスト。人間の性格や運命といった複雑系システムをわかりやすく解釈してみせることで商売をするひともいる。ここでいう心理テストは雑誌などに出てくるお遊びのテストのことだが、わたしは大学で心理学を専攻したので学問で使われる心理テストもある程度は知っている。たとえば、ロールシャッハテストを自分で受けて自分で解釈したこともあるし、ある学生の一連の夢を精神分析的に解釈したこともある。しかし、それらも無限に可能な解釈のうちの 1 つにすぎないとわたしは思っている。夢の解釈なんて、ある理論に基づいて解釈すると実にうまく解釈できるし、これ以外の解釈なんてありうるのかとまで感じる。それは、麻雀の「ツキ」や「流れ」に対して感じる強烈な現実感に似ている。しかし、実は別の理論を使ってもうまく説明できる。夢の解釈に意味がないというわけではない。解釈の正しさと治療手段としての有効性は、また別の問題。だから、江原啓之さんのようなデタラメなやりかたも、カウンセリングの一技法と考えれば効果がないわけでもないと思う。そういった技術を単なる金儲けの手段にしてしまうとしたらそれは問題だが。

人間の身体もいちばん身近な自然であり複雑系だ。タバコを吸ったら病気になるとか毎日走れば健康になるとは簡単にはいえない。それなのに、まるでスイッチを押せば電源の入るたぐいの単純な機械であるかのように、多くの健康法や健康食品が出回っている。そのようにして、複雑系は商売に利用される。経済システムもまた複雑系だから、個人の損得のために恣意的に解釈したり予想したりしているひとがいるのだろう。変に扇動されたり利用されたりしないように気をつけたいものだ。

世界には、なぐればへこむ、水を足せば濡れる、というような簡単な因果関係にはならないことのほうが実は多く、それらは本質的にわたしたち人間が解釈したり予想したりすることができないのだと思う。そして、そのことを知ることが大切なのだろう。
コメント
この記事へのコメント
世の中が複雑になればなるほど、自分で判断するということができない人が増えていき、白か黒か善か悪か、とはっきりさせてくれる人を求めてしまうということになるのでしょう。「あなたはこうよ。これはあなのよ。」と、みんなが言ってもらいたがっているように思えます。迷い児のように。
2009/02/04(水) 02:32 | URL | 沈丁花さん #m9.eh7ss[ 編集]
それは、いつの時代でも、だれでも、ヒトは心細いものでしょう。むかしでも、たとえば雷や地震のような不思議な現象をそれぞれの時代なりに原因を考えたり予想したりして少しでも安心しようとしていたでしょうしね。
ただ、いまは、文明の利器やある程度は整然とした社会制度に囲まれているので、何でも分析したり予想したり制御したりすることができると思いがちなのかもしれません。実際には、次の日の天気予報や株価さえもなかなか当たるものではありませんが。
2009/02/04(水) 09:09 | URL | たんご屋 #Qhkulfr2[ 編集]
物理的な実態がなく、また非常に複雑な心理、性格といったものが、そう簡単に分かるはずがないですね。これに関連しては、前に村上宣寛氏の『「心理テスト」はウソでした。』という本を面白く読んだことがあります。

温暖化については、政府、企業、個人ともにヒステリックになりすぎていると思います。温暖化の二酸化炭素原因とする「説」については、もっと冷静に検証すべきなのに、いまではそれを大前提にして全てのことが進行しています。
「原発は二酸化炭素を出しません」という電力会社のコピーがあります。核廃棄物と二酸化炭素と、どちらが怖いんでしょうかね~(笑)

2009/02/04(水) 14:44 | URL | 彩季堂 #/aF5ZJNE[ 編集]
その本の題名は何かで見たことがありますが読んでいません。おもしろいですか。図書館で探してみます。

炭酸ガスと温暖化議論については、おっしゃるようにヒステリー的なところがありますね。おそらくそれによって得をするひとがいて、扇情しているのでしょうかね。
2009/02/04(水) 15:47 | URL | たんご屋 #Qhkulfr2[ 編集]
地球温暖化の論議は、真実はともかく、環境保護と省エネ推進の動きにつながるのだったら、それはそれで意味があることだと私は思っています。限りある地球の資源を大切にすることは悪いことではないでしょうから。

「地球温暖化はウソだ」とことさら力説する風潮が一部にあるように感じますが、そちらの方がかえって、科学的な疑問とは別の何かの意図があるのかと勘ぐりたくなります。

まあ、「排出権取引」を知ったときには、やはり何でもカネに結びつけるのが資本主義社会の宿命か、とは思いましたが。
2009/02/05(木) 23:36 | URL | 子守男 #SHLDkvn6[ 編集]
この記事の主旨にそっていいますと、日本のチョウのはばたきが米国の竜巻を起こすかもしれないような複雑怪奇な気象というものを把握したり予想したりするという行為は、たとえ本人は意識していなくても、願望やら恐れやらが投影されてしまうのだろうなと思います。もちろん、何らかの利権があってある方向に解釈されるように意識的に操作することもあるでしょうし。
子守男さんもお読みになった「生物と無生物のあいだ」に、試験管の中で行うよく制御された実験でも観測者の願望が反映されてしまうというような話があったと思います。それを思うと、気象なんてものの解釈に観測者の意図が反映されないわけがないと思います。

温暖化と CO2 削減の件は、専門家の間でもその真偽や是非に議論がある中で、マスコミや世論は CO2 削減の方向に先走りすぎているのではないですかね。最近は、環境保護運動に疑問を呈するようなことをいうと非国民扱いとはいわないまでも「空気の読めないやつ」という扱いを受ける気がします。「ぜいたくは敵だ」という感じの空気を感じて、それは嫌ですね。そういう「空気の押しつけ」に集団ヒステリー的なものをわたしは感じています。
2009/02/06(金) 08:03 | URL | たんご屋 #Qhkulfr2[ 編集]
子供の時に読んだ「原油は有限」という話がいたく印象に残ったせいか、会社の仕事で中東と関わったせいか(石油関係ではありませんが)、以前から環境保護につながることについては多少なりとも自分でできることは心がけてみようと思ってきました。仮に温暖化の論議が誤りだとわかっても、私は今の心がけを変えることはないでしょう。

一方で、「疑問を呈する人を非国民扱いする」ような「エコ原理主義者」でもないつもりです。あくまで、己がいいと思ったことをできる範囲でやりたいと思っているだけです。

いずれにせよ、たんご屋さんのエントリの主旨とはずれたコメントをしてしまい、どうもすみませんでした。


2009/02/06(金) 23:48 | URL | 子守男 #SHLDkvn6[ 編集]
石油にかぎらず、ものを大切にして無駄にしないのはよいことだとわたしも思っています。貧乏性ですし。うちはわたしも妻も運転免許証をもっていますが自家用自動車はもっておらず、もっぱら自転車を使っています。表彰してもらいたいぐらいです(笑)。でも、おっしゃるとおり、それと温暖化の議論は関係ありませんね。
2009/02/07(土) 06:35 | URL | たんご屋 #Qhkulfr2[ 編集]
 遅くなりましたが、私の書き込みから議論が進んでいるようなので、コメントさせて下さい。

>真実はともかく、環境保護と省エネ推進の動きにつながるのだったら

 こういう考え方は、大義(目的)のためならウソ、ウソとは言わないまでも不確実なことを言っても構わないという危険性をはらんでいるような気がします。
 大衆、あえて大衆と書きますが、大衆はバカではありません。可能な限りの「真実」をきちんと出して、大衆のそれぞれが判断を下し、世界的な合意がなければ、環境のような大きな問題は先には進まないでしょう。いつかウソはばれるし、ウソであることを理由に、結果的には正しいはずの大義の推進までが危うくなるかもしれない。

 私も石油資源を無駄に燃やすことはもったいないと思います。当然ながら、私も出来るだけ資源の節約を心掛けています。
 しかし、資源節約の必要性を地球温暖化に結びつけて、強迫する必要は全くない。きちんと、「資源は大切に使って次世代まで残しましょう」と言えば良いだけのことではないでしょうか。
 温暖化の進行はデータからみて間違いないようですが、それが二酸化炭素による影響かどうか、また影響があったとしてもそれがどの程度か、未だに専門家も意見が分かれているところです。なにしろ、将来的な温暖化の根拠はスパコンによるシミュレーションしかなく、そこには不明確なパラメータが多すぎる。
 ところが、マスコミや政府の「扇動」によって、大衆は100年後の温暖化を「科学的真実」だと信じ込んで突っ走っている感じがします。それをヒステリーと言ったわけです。原発(核分裂炉)は二酸化炭素を出さないから環境に優しいなんて脳天気な意見は10年前なら一笑に付されていたはずですが、いまや堂々とTVコマーシャルで流されている。こうなると「反二酸化炭素原理主義」を旗印にしたヒステリーとしか考えられない。

 似たことはダイオキシン排出規制の時にも起きました。現在、大量の燃料を消費する高性能焼却炉がダイオキシンを出さないためという大義名分のもとで稼働しています。ところが、ダイオキシンの主な発生源は焼却炉でないことは、規制法が出来る以前から立証されていました。また、ダイオキシン自体の危険性も青酸カリの何百倍といったものではないことが明らかになっています。ところが、マスコミがことさらに騒ぎ立て、大衆が「ヒステリー」状態になったため、この無駄な立法は「正義」として通されてしまった。検出されるダイオキシン量をゼロにするためには、金に糸目はつけない勢いです。どんなに微量でも「ダイオキシンが検出された」となれば、より燃料を使って焼却炉を高温にせよとの騒ぎが起こる。実際のところは検出器の感度が格段に上がったために、どんなに微量なダイオキシンでも検出されてしまうだけなんですが・・・ 
 ところが、その一方で温暖化防止のために石油は燃やすなという運動が展開する。そのための費用はダイオキシン騒ぎの時の比ではない。
 もちろん、それによって発生する利権も巨大だろうし、関係省庁のポストも増える。繰り返されるこんな経緯をみてくれば、陰謀論者でなくても環境問題の構造は分かってしまう気がします。

 ブッシュは好きではありませんでしたが、京都議定書を批准しなかったことだけは評価しています。それこそ彼の目的はどうあれ、「温暖化対策」が科学的な問題ではなく高度に政治的な、さらに言えば経済的な問題であることをさらけ出してくれました。その良い例が子守男さんも書いていた「排出権取引」でしょう。取引をしたって二酸化炭素の排出量が減るはずもないのに、そんなことが実際に行われている。
 子守男さんは「何でもカネに結びつけるのが資本主義社会」と書いていますが、「カネに結びつけるために何でもするのが資本主義社会」なんだと思います。
2009/02/12(木) 19:36 | URL | 彩季堂 #/aF5ZJNE[ 編集]
最近の環境保護運動は、ちょうど豪州などの反捕鯨活動に対して感じるような、感情的で狂騒的なものをわたしも感じます。その一方で、政府も企業も、また個人も石油枯渇や環境破壊を本気で心配していないようにも見えます。
政府が本当に脱炭素だか省エネ省資源だかを目指すというのなら、なぜテレビ放送のアナログ地上波サービスを停止してしまうのでしょう。なぜ大量のテレビ受像機を廃棄させるようなことをするのか。白黒放送サービスはほとんどの人がカラーテレビを見るようになってもつい最近までずっと続けられていたはずですが。
また、企業はマイバッグだとかロハスだとかエコ替えだとかいって環境保護をファッション化して金儲けしていますが、本音ではわたしのような自動車を買わないひとが増えることを快く思っていないでしょう。テレビや車が売れないと企業も困るし派遣社員も困る。
一般市民だって、コンビニや宅配便がなくなると困るし、ナイターは見たいしフィギュアスケートだって見たい。本音では問題を先送りにしておきたいのではないでしょうか。
お題目になってしまった環境保護やCO2削減なんていうことばは、一部の人の利益のために利用されていくだけでしょう。おっしゃるように、「カネに結びつけるために何でもするのが資本主義社会」なのでしょうから。
2009/02/13(金) 07:30 | URL | たんご屋 #Qhkulfr2[ 編集]
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