上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
土曜日の夜に放送していた NHK の特集ドラマ「お買い物」を見た。ストーリーを上手に説明する自信がないので、公式サイトから引用させていただく。

【ストーリー】
 福島で暮らすおじいさん(久米明)と、おばあさん(渡辺美佐子)の元に1通のダイレクトメールが届く。東京で開かれる高級スチールカメラの見本市を知らせるものだ。カメラが趣味だった若かりし頃を思い出したおじいさんは、一念発起して、20年ぶりに東京へ行こうと言い始める。猛反対だったおばあさんも、おじいさんの強引さに負けて、一緒に上京することに。孫(市川実日子)をも巻き込んだ珍道中で、2人のこれまでの人生が、浮き彫りになっていく。そして、老夫婦は20年前の東京のある光景を思い出す。

「特集ドラマ「お買い物」|NHKドラマ」より


何ということもない坦々とした話だが、見ているうちになぜだか涙がぼろぼろ出てきた。どうもわたしは田舎の年寄りが都会に出かけて行く話に琴線をくすぐられるらしい。自分が田舎から東京に出てきたときの心細さや田舎に流れるゆったりした時間と都会に流れる慌ただしい時間の違いに対するとまどいなどを追体験するのだろうか。小津安二郎監督の「東京物語」を見たときも自然に涙が出てきた。とはいえ「東京物語」はさすがに古い映画なので、あの原節子さんが演じた女性のようなひとが今の時代にいるものかと思ったものだが、このドラマに出てくるひとたちは実際にいそうなひとたちばかりだ。

老夫婦役の久米さんと渡辺さんがうまい。脚本や演出もよいのだと思う。老夫婦が精神的に寄りかかり合って生きているようすがよく出ている。具体的には、同じことでも場面によって覚えていたりいなかったりして傍からみるとどこまでわかっているのかよくわからないところ、お互いに的の外れたことを言いながらなぜか会話が成立していて本人たちもそれを自覚して完全な意思疎通をあきらめていながらもそういう連れ合いがいることに安心してとりあえず満足しているところなどだ。両親がこのご夫婦と同じぐらいの年格好でもあるし、自分たち夫婦もだんだんこの域の老人力を獲得しつつあるので本当によくわかる。きっと、この脚本家には身内にそういう年齢のひとがいて、そのようすをよく観察していらっしゃるにちがいない。また、ドラマではほんのちょっとした手がかりしか見せていないのに、孫娘も東京での生活のようすもとてもよく想像できる。それがまた、人間くさく、床しい。

ただ、このドラマも二十代のころに見ていたらそんなには感動しなかったかもしれない。祖父や祖母がみな死に、親も高齢者になり、自分も急激に老人力を備えつつある年代だからこそ、いろいろな感慨を抱いたのだろう。中高年のかたには、再放送があればぜひご覧になることをおすすめする。
コメント
この記事へのコメント
見損ねました。配役聞いただけで良さそうですのに。我が家も相手の考えに賛成の時は反応するけれど、反対の時は以前のように議論するというのでなく、・・・無言を通す、というか聞こえなかったふりをすることで家庭内の平和を保つのがならいに(笑)。再放送があったら見てみたいです。私も母を呼び寄せて一緒に住めば良かった・・・
2009/02/17(火) 02:04 | URL | 沈丁花さん #m9.eh7ss[ 編集]
よかったですよ。ぜひおすすめします。
ただ、残念ながら、再放送の予定はまだないようですね。
2009/02/17(火) 07:28 | URL | たんご屋 #Qhkulfr2[ 編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://tangoya.blog95.fc2.com/tb.php/476-bff9d51d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。