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英語の感覚・日本語の感覚
〈ことばの意味〉のしくみ

著者: 池上嘉彦
出版社: 日本放送出版協会

ことば、文法、意味といったことのしくみや日本語と英語つまり日本文化と英語圏文化のそれぞれの特徴を比較して精緻に説明している本である。

この本、最初のほうは、ことばというものに関心のあるひとならだれでも知っているだろう、あるいは考えたことがあるだろうと思えるような内容が妙に丹念に書かれていて、ちょっと退屈だなあ、こんな本を買ったのは失敗だったのかなあ、と思いながら少しずつ何日もかけて読んでいた。

ところが、途中から俄然おもしろくなってきて、最後まで一気に読んでしまった。もう 1 回読んだら、また感想が変わるかもしれない。

全 7 章で構成されているが、第 3 章の後半で「表現の形式が違えば意味も違う」ということが書かれており、このあたりから少しずつおもしろくなってくる。たとえば

John showed Mary a photo.
John showed a photo to Mary.

はどのように意味が違うのかということが説明されている。これは「日本人の英語」か何かマーク・ピーターセンさんの本でも読んだような気がするし、それ以外の本にもよく書いてあることだと思う。しかし、

I believe John honest.
I believe John to be honest.
I believe that John is honest.

の意味あいの違いまで分析しているのは、わたしは初めて読んだ。

最終章は「ことばの限界を越えて」ということで、「ことばの牢獄」「ことばが世界を作るという意識」といったちょっと哲学的な内容から俳句と英語のことまで、幅広い内容が書かれている。

とくにおもしろいと思ったのは、日本画と洋画の違いや、日本庭園と西洋庭園の違いが、日本語と英語の違いと平行しているという指摘だった。

言語は「文化」そのものなのでそういうことがあってもふしぎではないとは思うし、俗流精神分析のようにやりかた次第でどのようにでも解釈できるという面もあると思うが、それでもおもしろい。
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